デイトレードのチャートの見方
デイトレードは数時間のトレードですから、チャートは時間足か数十分の足を選んでそれだけを見ていればいい、と思うかもしれません。
ですが、チャートは大きな足から小さな足へと複数の時間軸を見ていくほうが現在の全体的な流れを掴みやすいです。
デイトレードの場合は、主に日足で大まかな推移を確認した後、通常は時間足や30分足を見ながらエントリーポイントと損切りポイントを考えるのが一般的です。
成行でエントリーする場合はエントリータイミングを計るのに5分足などの短い時間足も使用する場合もあります。
複数の時間足を見る
なぜ大きな足から見ていくべきなのでしょうか。逆に小さい足から見てみましょう。
5分足チャート
この5分足のチャートだけ見ると、トレンドはどう見ても上方向に見えますね。
これだけ見れば、さてどこで買おうかなと考えるところです。
1時間足チャート
一時間足で見ると5分足で見るほどの方向性は無く、横這いに近い状態です。
どちらかというとすぐ上に直近の急落した水準が控えているので、その付近で売りを仕掛けるほうが良いような気もします。
日足チャート
日足で見ると93円半ばをつけてからのここ数週間は下落局面となっていて、大きな流れは下向きなことがわかります。
実際の相場分析の際にはチャートの形だけでなく各指標を確認してトレンドの方向や過熱感を計らなければいけませんが、全体の流れを掴むためには大きな時間足からの確認が必要なのがわかると思います。
チャート分析の注意
注意したいのは、あくまでデイトレードの分析をしなければならないということです。
中長期投資ではないので、大きな流れがどちらだとしても、ただその方向にポジションを持てばいいというわけではありません。
あくまでデイトレードの場合は数時間程度のスパンの取引ですから、大局とは逆方向となっても時間足で戻りを狙うべき、という場面もあります。
それが単なる無謀な逆張りでなく、損切りポイントを厳しく設定した大局を知った上での戦略的な逆張りかどうかというところに意味があります。
また、逆に短い時間足の急激な動きに惑わされて、いつの間にか薄利を追うスキャルピングになってしまわないように気をつけましょう。
短い時間足の一時的な動きに惑わされて、売りか買いか定まらないなんとなくの取引を繰り返してしまう事は、デイトレーダーを目指す初心者が最も陥りやすい失敗例です。