デイトレードの手法
手法、アプローチの仕方、損切りの仕方に正解はありません。
今年一年間上手くいった手法が、来年は全く通じなくなる可能性もあります。
また、知れば必ず勝てるというような秘密の手法やインディケーターなどもこの世には存在しません。
高額な情報商材などを買い漁って、誰でも簡単に大金持ちになれる必勝法を探し続ける方もいますが、はっきり言って時間とお金の無駄です。
相場で大成功を収めて伝説と呼ばれるようなトレーダー達も、ほとんどが誰でも知っているごく一般的なテクニカル指標しか使用していないのです。
ではそんな彼らと勝てない人との差は何でしょうか。
明らかに違うのは厳格なルール作りとそれを貫く精神力、そして投資に対する姿勢です。
厳格なルール作り
- なんとなく色んな通貨を見てイケそうな通貨ペアを選ぶ。
- チャートを見た感じと、中途半端なテクニカル分析で方向を決める。
- けっこう勝ったから利益確定する or なんとなくヤバそうだから損切りする。
こういった感覚での取引をしていれば、たまたま一時的に運良く勝てたとしても、取引回数が増えるにつれて勝率は下がり、徐々にマイナスへと転じるでしょう。
仮にたまたま運が良くてマイナスまではならなかったとしても、長期間利益を出し続けるのは不可能と言って良いと思います。
では厳格なルールとはどういうものか。
自分がエントリーする通貨ペアを限定する
それぞれの通貨にクセがあります。初めてチャートを見るような通貨に思いつきで売買しても勝てません。
あらかじめ、フォローする通貨ペアをせいぜい3~4種類程度に限定して、普段からそれらの通貨ペアのチャートを見て値動きのクセを覚えましょう。
エントリールールを決める
勘や中途半端なテクニカルでエントリーするのではなく、毎回一定の条件を満たしている時のみエントリーするようにします。
イグジットルールを決める
エントリー同様、ある程度勝ったから、とかちょっと怖くなったから、という感覚で決済するのでなく、一定の条件で決済するようにします。
イグジットは、勝てばまぁいいやと思いがちですが、これにルールを設けるのはエントリー同様にかなり重要なことです。
裁量決済でせっかくの大きな利益を取り損ねて薄利で終わったりすると相当なストレスとなり、焦りを呼んで次回以降のトレードに影響を及ぼします。
ルールに例外を作らない
買った途端に急落したり、売った途端に急騰したりすると、ついすぐに戻るだろうとか、一旦は下がるだろう、という都合の良い思惑を持ってルールを破り、損切りせずにいてしまったりします。
例外的にたった一度、小さな損切りを嫌って損切りをしなかったことから始まり、数日後には更に含み損が増えて益々損切り出来ない状況になり、損を相殺しようとナンピンに走り、最後にはそれまで積み重ねてきた利益を全て吹き飛ばす、というのが典型的な退場パターンです。
大損をしたくない、相場を退場に追い込まれたくないのなら方法は唯一つだけ、損切りルールに例外を作らないことです。
投資に対する姿勢とは
相場で勝てない人と大成功を収めたトレーダーの投資に対する姿勢の違いとはどんなものでしょうか。
それは正確には投資に対する姿勢というより、損切りに対する姿勢、負ける事に対する考え方です。
投資を始めるといつの間にか損切りを嫌い、勝率を上げようとばかりしてしまいがちです。
その結果、少しの利益を失うのが怖くて利益確定は早まり、損を確定するのが嫌で損切りが遅れます。
これが典型的な負けパターンの損大利小です。
相場で成功する人の多くはその逆の損小利大で利益を増やします。
損小利大を実現するためには、ルールに従ったうえでの負け、損切りを恐れてはいけません。
負けトレードは大きな勝利を掴むためにこなさなければならない業務です。
損切りは利益を上げるための必要経費です。